野良猫と飼い猫(エンジニアの話)
エンジニアの世界での野良猫と飼い猫の話
どちらが幸せなのか?と言うのは人によってそれぞれだとは思うのだけど、
と言う断り書きをしつつ、ちょっとエンジニアを猫という生き物にたとえてみる。
野良猫(フリーランス・ベンチャー・起業・独立系)
エンジニアの世界だと野良猫はフリーランスや、ベンチャーに勤める、いわゆる大企業ではないところで働くエンジニアだと思っている。
ポイントは
- 自由(リモートOK)
- 挑戦が出来る(言語選定・技術選定etc)
- うまく立ち回ればすごく贅沢が出来る
当然、リスクは多い
- 車に轢かれることもある(大手競合に目を付けられてフルボッコにされる)
- ご飯に有り付けないこともある(赤字)
- 行き倒れる事も多々ある(倒産)
環境としては
mac指定とかはあったりするけれど
それ以外は、プロダクトにコミット出来るのであればなんでも構わない、といった環境が多い。
飼い猫(中〜大企業・大手)
飼い猫はエンジニアの世界で例えると、中〜大企業や、大手、Sierなど。
こちらの場合のポイントは
- 家の中は快適
- ご飯病院通い完備(保険、福利厚生)
- 大きな挑戦は出来ない
- 遊びたくて走り回ったりすると怒られる
- じわじわと去勢される
最悪、家に入るときに去勢される(社畜化) - 変なタイミングでおやつもらえたりするから、太る(怠ける)
こちらの環境としては
割とwindows指定が多く、さらに開発環境も固定され(java, eclipse only など)、新技術要素を検証するにもネットワークにプロキシがかかっており流行りのサービスや技術を試すためにいらぬ努力をしなければいけない。部門外の技術要素検証とかしようとすると、な、それってどこに必要なんですか?と聞かれる。結果、平のエンジニアは作業員として飼いならされていく。
飼い猫が家の外に飛び出す時
最初から飼い猫の場合、外の世界を知らないので、自分の周りの環境が自分の中の全てだと言う認識のまま生活する事が多い。
飼い猫が突然外に飛び出したくなる理由は、
挑戦して見たい事が出来た・リモートワークって楽そうだけど・起業って憧れる〜・などなど
でも、今のまま、ここにいては何も出来ない。環境を変えなければ!と思い立ち、外の世界に飛び出したりするわけだけど
リスクがあることはあまり意識していない場合があったりする。
リスクを知らないのと、野良猫の世界の厳しさを知らずに飛び出すものだから
野良猫流の立ち回りが出来ずに苦労することになる。
フリーランスは当然繋がりがなければ仕事を探すのにも苦労するだろうし
起業はそもそも会社の運営もしなければいけないので大変。
ベンチャーもリスクは付きまとう。
野良猫を拾った場合(スカウトして社員化)
逆に野良猫をいい子だから、という感じで飼い猫にしようとすると
家の中で退屈すぎてその猫にとっては死ぬほどつまらない人生になるかもしれない。
それが性に合う猫もいるかもしれない。
常に扉とか窓の前で外に出してよ〜と鳴き続けるしかない。
カーテン(プロキシ)がかかってたりしたら、外も見れなくて、
もう飼い主の言う事を聞いてる事がなくなる。
全てがこれに当てはまるわけでは無く・・・
当然飼い猫でも野良っぽくやらせてもらえるところもあるし
その逆もあったりするし
一概にこの2種類でまとめきれるものではないと言うのは理解しているつもり。
今は、そこそこの規模の家(企業)で、野良っぽくても良いよ、と言うところがちらほら出てきた。
これは、半飼い猫のように、たまに家に帰ってきて飼い主と遊び、またどこかへ出かけて外で遊び、と言うように
両者のいいとこ取りが出来る環境も少しではあるが出来つつあるように思う。
願わくば、そのような良い環境に自分も収まりたいと思うばかりである。
まとめ?
最近、両者の環境にほぼ同時に触れる機会があり
その事で、より自分がどちら向きかを肌で感じた。
新技術要素の検証とかは家でやれよ、とか言う意見がありそうだし、プロキシはセキュリティのために仕方ない、とか各言語ごとの特性があるゆえ、特性に合わせた環境を採用している、といった話とか十分承知の上で、それでも描いて見たくて書いてる次第。
野良猫寄りの人間から見た、エンジニアの世界の話。